奈良公園の中に日本旅館がいくつかあることは、春日大社への道を何度も行き来して知っていました。
春日大社の神域に?鹿が眠る公園に?という違和感は、ひとたび青葉茶屋の中に入ると一掃されました。
予想に反して敷居は高くはない。
親しみやすい女将が迎え入れてくれ、通されたお部屋は純和風旅館のお座敷。
誰からのぞかれることも 話しを聞かれることもなく、親しい仲間だけでゆっくり会食ができる所でした。
元々は宿泊やお料理だけでなく芸子さんが舞いを披露する”茶屋”だった とは女将の話し。
そんな夜の遊びも、京都祇園の花街と異なり、どこか大らかになされていたような気がします。
おもてなし という言葉、少し前に流行りましたが。
女将を見ていると、それは人の個性と個性がやんわり触れ合うことなのだと感じます。
専門的な技能や洗練されたサービスをこれ見よがしにアピールする~そういうところからは遠い存在なのですね。(もちろん技能やセンスなくしてこういう接客はできません)
お食事も、奇をてらうことなく正統派の会席料理でした。
最近はインパクトが強い(良く言えば印象に残る)お料理が流行のようですが、ここのお料理は後になって ”あれ・・・何食べたかな~?春を食べたんだけど?”と思い返すような、自然で穏やかなお料理です。
以下に今夜のお食事の写真を。
先付 小さな八寸 甘くないお団子が |
刺身 |
お椀 桜餅と桜と筍と蕨 |
蒸し物 あんかけが関西風 |
煮物 筍・ふき・わかめ |
揚げ物 干し柿もありました! |
お食事 ぶぶ茶漬け |
ゆずのシャーペット 苺添え |